今日7月22日は、皆既日蝕の日でした。
屋久島は残念ながら全島雲に覆われ、一部の(幸運な!)地域をのぞいて
ほとんど太陽そのものを観測することはできなかったようです。
しかし、太陽は見えなくても、ダイヤモンドリングが観測できなくても、
日蝕は素晴らしいものでした。
写真は皆既日蝕ころの空の様子です。
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空が刻々と暗くなっていきます。
前線の影響だけとは言えないような、不穏な雲が出ています。
冷たい空気が流れ、一瞬鳥たちの鳴き声が聞こえなくなります。
そして、皆既日蝕の時間になりました。
と、あちこちでカエルが鳴き始めます。
が、それも長くは続きません。
そのあと、はっと気がついたように、遠くでニワトリがふた声ほど「ときの声」をあげます。
夕方〜深夜〜明け方の時間が、フィルムを早送りするように展開しているようです。
そして、ふーっと空の明るさが増したかと思うと、温かな風が吹き込んできました。
からだ中の細胞が、一斉に緊張をゆるめたのがわかります。
太陽。
太陽。
太陽。
あとは写真を撮ることも忘れて、しばし太陽を感じていました。
ほんの少し姿を見せただけで、これほどまでに暖かさをもたらす力。
天の岩戸の神話を持ち出すまでもなく、
こんなにもお日さまを感じたことは、滅多にありません。
肉眼で見ることこそできませんでしたが、まさに全身で太陽を感じた数分間でした。
そして同時に、自分たちがいま立っている、この星のことを感じた時間でもありました。
この星も、私たちも、けっしてひとりぼっちではない。
大きなバランスの中で、
大きな、そしてあやういバランスを、数限りない奇跡を重ねて成り立っている。
その足もとを、この星のことを感じながら、
風に吹かれ、雨に降られていました。
皆さんの地域ではいかがでしたか?