私たち屋久島センバスに、農業研修生がやってきました。
最初に到着したのは、山口からの河野君。
母校の「屋久島おおぞら高校」を訪ねました。
石井教頭とは、広島キャンパスでもお世話になっていたことが判明!
嬉しい再会でした。
これから一年間、よろしくお願いします。
2009年9月アーカイブ
五日ぶりに屋久島に戻りました。
畑には三週間の浜松研修から戻った鮫島主任と、
川ぞいの区域を担当している鬼頭さん。
留守中の作業の進捗と、研修の成果を確認しました。
プレハブの外に出て空を見上げると、
いつのまにか秋の空になっていました。
昼間、飛行場に降り立ったときには
蒸し暑く常夏を思わせた屋久島ですが、
ここにもまちがいなく季節は巡っていました。
人の思惑も、損得勘定もなく、
ここにも季節は巡っていました。
屋久島さん、戻ってきましたよ。
ぶれることなく、あなたのそばで仕事ができますように。
今日から出張で島を離れています。
写真は東京での本拠地、蔵前のアノニマ・スタジオです。
「島のたからもの」の兄弟分の出版レーベルです。
「ごはんとくらし」をテーマに出版とイベントを展開していますが、
23日まで高山なおみさんの最新刊『日々ごはん11』発売記念の展示を開催中です。
『日々ごはん』でおなじみ「リーダー」こと高橋香織さんのイラストとバッグなど。
今回イラストを担当してくださいました。
今日明日は「武蔵野チアリーダーズ」と銘打って、
パン屋、クレープ屋、焼き菓子屋も開店中。
吉祥寺にあった幻の料理店「KuuKuu」の元スタッフたちをはじめ、応援団が集まります。
(あ、いまKuuKuuマスターの南控控さんがみえました)
お、ラッキーです。
さっそく「グリーントマトのジャムと自家製ローストポークのガレット」をいただきました。
お、おいしいです!
このジャムは手作りジャムで人気の「エバジャム」さんのもの。おいしいはずですよね。
アノニマ・スタジオではさまざまなイベントを開催していますが、
恒例になっているのが韓国料理家なすんじゃさんの「毎月食堂」。
毎月最終水曜日に開催で、今月は30日、メニューは「チャプチェ定食」です。
そして同じく定番になってきた「島のたからもの」コーナー。
こちらでは「きび酢」はもちろんですが、人気が高いのが「絹黒糖」。
アノニマのお客さまだからでしょうか、
やはりお料理、お菓子作りに使ってくださる方が多いようです。
東京近郊のみなさま、
「島のたからもの リアルショップ」として、ぜひご利用ください。
*アノニマ・スタジオ 台東区蔵前2-14-14 電話03-6699-1064
都営浅草線、大江戸線下車徒歩3分
屋久島での食生活は、基本的に自炊です。
だいたいにおいて普段の生活で気軽に利用できるような飲食店じたいがとても少なく、
また夜も早くに閉まってしまいます。
「今日は忙しいから、立ち食いそばでいいや」なんて思っても、そんな店はありません。
もちろん牛丼屋もカレー屋もありません。
(思えば自分ひとりで外食したのは、ここ4か月で3、4回だけでした。)
島には24時間営業のコンビニはありませんし、
農協のスーパー「Aコープ」(一番近くても車で20分ほどかかります)も夜8時には閉店です。
うっかりしていると食事の材料を買いそこねてしまうこともたびたび。
ですから、仕事の途中にAコープの近くを通りかかったら買い物をするようになりました。
買えるときに買う。
ここで生活してると、「仕事」と「くらし」がどんどん一体化してゆきます。
良いことなのかどうか、わかりません。
意識のどこかには「仕事中に個人的な買い物をしている」という後ろめたさもありますが、
「仕事が終わったら」と思っていたら買い物もできません。
そんな暮らしの中で数回スーパーのお弁当のお世話になりました。
東京で暮らしているときにもコンビニ弁当はあまり好きではなく、ほとんど利用しません。
どうして好きではないのか?
添加物や調味料のことが気になる、というものもちろんあります。
舌がひりつくような後味がどうしても好きになれない。
でもそれだけならば、外で食べる食事だってそうそう変わりません。
先日、ひとりでAコープの幕の内弁当を食べていました。
久しぶりに食べるお弁当は、思いのほか美味しかった。
焼きサバは屋久島産、煮ものもなかなか、出汁巻きもいい具合です。
ご飯の量もほどよくて、満足。
ふう、とひと息ついて、目の前の食べたあとのお弁当(だったもの)を見ました。
ゴミ、でした。
そこに残っているのは、けっこうな「かさ」のゴミでした。
食べるだけで、こんなゴミを作ってしまう。
この気持ちは、自宅での食事や外食では生まれないものです。
もちろん自分で作っても、外で食べてもゴミは出ます。
お弁当の食べカスのように見えにくいだけかもしれません。
見えないからいいのか。それは欺瞞ではないのか。
もちろんそうでしょう。
しかし、しかし。
お腹いっぱい、あとはゴミを捨てるだけ。
そういう食事がどうにもなじめません。
どこに気持ちを収めればいいのか、よくわからない。
美味しくいただいたあとは、
作ってくれた人への感謝や、食材への感謝の気持ちが自然に湧いてくるものです。
でも、目の前のゴミを見ていると、せっかくの満腹感も、美味しかった、の気持ちも、
すーっとどこかに飛んで行ってしまうようです。
自分の空腹を満たすために、必然的にゴミを出してしまうこと。
このシステムの中で生きていれば当然、当たり前のことですが、
市販のお弁当を食べると、そのことをいやでも突きつけられるのですね。
洗い物をしながら、器や調理器具に「ごちそうさま。明日もよろしくね」と思う。
外でならば、「ごちそうさまでした」と手を合わせる。
そういう締めくくりがほしいのでしょう。
少なくとも自分はそういう人のようです。
冒頭の写真は、先日森のガイドでお世話になった「オフィスまなつ」さんのお弁当。
この包みはサトイモの葉です。
もちろんゴミになります。
でも、なにか違いますよね。
ここ屋久島の農園にお越しくださいった方に気持ちのよい時間を過ごしていただこうと、
ある計画が進行中です。
(↑before)
いままで枯れ木や雑木で埋まっていた谷を整理すると、
だんだん畑を形作っていた石組みが姿をあらわし、
とても雰囲気のある谷すじが見えてきました。
この石組みは、きっと手作業で組み上げられたものでしょう。
人の仕事の跡です。
(↓after)
小川のゴミや枯れ枝もひろいあげました。
「川が笑う」という表現がありますが、ほんとうですね。
川がくすくすと笑っていました。
先日小さな引っ越しをした旧プレハブに、新しく2棟のプレハブが加わりました。
「新しく」とはいえ、ご覧の通り。古いものを再利用しています。
この農園のコンセプトは「ブリコラージュ」だと思っています。
「そこにあるもので、新しい価値を」
「つぎはぎ、ありあわせ。でも、誰も見たこともないもの作り出す」
です。
人の思いも「ブリコラージュ」。
いろいろな人の、いろいろな思い。
その「いろいろ」があるから、はじめて出来上がるものがあります。
ひとりでは思いつかない、アイデア。
ひとりではたどり着けない、景色。
私たちは、ここ屋久島で、そんな農園を作り上げたいと思います。
10月から、3名の研修生たちがやってきます。
この新しいベース基地は、その彼らと「新しい色」に塗り上げたい。
比喩ではありません。
どんな色にしましょうか。
研修はペンキ塗りから始まるかもしれませんね。
外では台風の風が吹いています。
今日はどんな一日でしょう?
こんな素敵なはがきをいただきました。
見えますか?
「 お
し
い
い 」
と書いてあります。
「何が?」って、もちろんマンゴーです。
(文字は活版です。ひと文字ずつ鉛の活字で打ってあります!)
マンゴーをお届けした方々から、たくさんお便りをいただきました。
おじさまとの思い出から「南洋さん」と書いてくださった方もいました。
食べものをつくって、それが人に喜んでもらえる。
なんて嬉しいことでしょう。
マンゴーを食べてくださったみなさん、ありがとうございました。
みなさんのひとことひとことが、明日も前に進む力になります。
久しぶりに気持ちよく晴れました。
昨日の海と空はこんなかんじでした。
朝夕はさすがに涼しく、寝具も一枚増やすようになりましたが、
日中の日差しは厳しい。今日も30度はあるでしょう。
まだまだ暑い屋久島です。
遅れてくる夏バテが気になるところですが、今年は大丈夫。
毎日朝に食べている「きび酢黒豆」のおかげでしょう。
今朝も10粒!
今日もすっきり晴れています。
元気で行ってきます。
農場の作業小屋として使っているプレハブですが、
10メートルほど引っ越しをしました。
農機具が少しずつ増えてきて、手狭になったためです。
引っ越しの騒がしさが気になったのか、
雄鹿が一頭、様子を見にきていました。
屋久島では、昨日から町会議員選挙がはじまりました。
遠くから選挙カーの「よろしくお願いしま〜す」の声が聞こえています。
大豆の実が、すこしずつ大きくなってきました。
サヤの中に、小さな実が見えます。
大きく育てれば、大豆になります。
でも、枝豆として食べてみたい......。
まだ早いけれど、その誘惑に勝てるだろうか?
遅くに蒔いた大豆も、育っています。
これは大豆の花。
小さくきれいです。
畑に入ると、ついついじっと見つめてしまいます。
夕方の畑です。
明日は晴れるでしょうか?
松本から木工デザイナーの三谷龍二さんが屋久島にいらしています。
昨日は三谷さんと一緒に、西部林道の照葉樹林の森に入りました。
屋久杉の立ち並ぶ「ヤクスギランド」や苔の美しい「白谷雲水峡」とはまた違った、
木もれ日が柔らかな森でした。
今日は屋久杉の森をご案内する予定です。
今日は時折強い雨が降る日でした。
雨雲が島にかかっているようで、その雨雲の厚さで雨脚がかわります。
だから「まだら」に強い雨がふるのでしょう。
昨日、畑の作業はあまりの雨の強さに午後2時前に断念しました。
こういう日も、もちろんあります。
昨夜の停電は、真夜中過ぎに復旧しました。
知人の家のすぐ脇の電信柱のトランスに落雷したそうです。
一夜明けて、風の強い朝です
風の温度に秋の気配を濃く感じます。
20時をすぎた頃から、遠くに雷が鳴りはじめました。
次第に音と稲妻が近づいてきます。
時折昼間のように明るくなるほど。
と、ひときわ明るくなった瞬間、電気が落ちました。
いま、表は地響きのようなものすごい雷鳴と閃光が支配しています。
戻って早々に屋久島の自然の洗礼をうけました。
これが島の現実です。
今夜中に復旧するのだろうか。
鹿児島、名古屋、東京、浜松。
一週間の出張を終えて、屋久島に戻りました。
空気が、濃い。
空気が、おいしい。
世界遺産の島。
樹齢数千年の屋久杉の森が広がる島。
そういうイメージの島です。
一週間ぶりにこの島に立つと、
イメージや言葉をこえた、圧倒的な土地の力を感じます。
ここが現場です。
こういう土地で仕事をさせていただいている幸せを感じています。